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カナダ投資情報

Updated - Nov. 2024:
(この記事はカナダ投資情報として作成したものです。)
カナダは投資家にとって非常に魅力的な国です。カナダ政府が導入している優遇税制や移民政策により、多くの外国人投資家がカナダでの事業展開や移住を希望しています。カナダでのビジネスをお考えの方々には安定した政治経済、G20の主要国メンバーであること等検討すべき要素があります。

< 主要なポイント >
カナダが投資家にとって魅力的な理由:

1. 経済規模と安定性
• 世界第10位の経済大国
• 安定した経済成長率 2023年: 年率3.1% 2022年: 年率4.0% 2021年: 年率4.5%
(ソース: カナダ統計局 https://www.statcan.gc.ca/en/start)
• G20主要国メンバー

2. 外国投資への優遇措置
• 税制上の優遇措置(詳細後述)
• 投資促進プログラム(詳細後述)
• 自由貿易協定への参加: TPP 参加国

3. 優良なビジネス環境
• 政治的に安定
• 高スキル、若く豊富な労働力:
• 法制度やインフラが整備

4. 豊かな天然資源
• 石油、天然ガス、鉱物など

5. 生活の質の高さ
• 治安が良い
• 医療制度や教育制度が充実

6. その他のメリット
• 世界で最も健全な金融・銀行システム
• 高いスキル、若い豊富な労働力
• 世界で最も住みたいとされる都市: バンクーバー, トロント、モントリオール等
• 最も透明性の高い国であり社会的腐敗が極めて少ない
• 世界レベルで最も先進的な高等教育システム(⇒ 詳細)
• 外国人投資家保護の為の法整備(詳細後述)
• 中東諸国に次いで世界最大級の石油埋蔵量
• 投資家・株主への高配当

< 解説 >
カナダ経済大国として大きな市場で多くの機会を提供しており、米国という巨大マーケットにも隣接しております。また外国企業・投資家がカナダを有望な投資先として考えるのは、世界経済フォーラムでの国際競争力で世界上位に評価、カナダは技術革新・人的投資に最も積極的な国の一つであること、経済大国の国々の中でも法人税が最も低い国の一つであるといった理由があります。

カナダにおける外国投資の優遇措置:
外国投資を積極的に促進しており、以下のような様々な優遇措置を提供しています。

1. 税制上の優遇措置:
カナダ投資開発庁 (Invest in Canada) による投資促進税額控除 (ICITA)研究開発、製造、クリーン技術などの分野への投資に対して、最大15%の税額控除を受けることができます:

外国企業課税軽減制度 (Foreign Affiliate Tax Exemption):
カナダに拠点を置く外国企業の海外子会社からの配当に対して、カナダでの課税を免除することができます。条約に基づく租税控除、すなわちカナダは多くの国と租約を締結しており、二重課税を回避することができます。

2. 財政支援 - 戦略イノベーション基金 (Strategic Innovation Fund):
革新的技術や事業への投資に対して、政府から “カナダ企業成長基金 (Canada Enterprise Growth Fund)” の機会、中小企業ベンチャー支援の為の政府からの融資・資本参加を受けることができます。

3. 規制緩和 - 投資審査制度:
カナダ政府は、国家安全保障上の懸念がない限り、外国投資を歓迎しており、外国投資レビュープロセスに於いては外国投資審査プロセスは透明性が高く、迅速かつ効率的に行われています。

4. その他の支援 - ビザ・移民制度:
投資家や起業家向けのビザ・移民制度があり、カナダ永住権取得のルートも開かれております。以下は、カナダにおける外国投資の優遇措置の具体的な例です。

自動車産業:
電気自動車や自動運転技術などの開発投資に対して、政府から補助金や税制上の優遇措置を受けることができます。

情報通信技術 (ICT):
データセンターや人工知能などの分野への投資に対して、政府から資金援助を受けることができます。

クリーンエネルギー:
再生可能エネルギーやエネルギー効率向上などの分野への投資に対して、政府から補助金や税制上の優遇措置を受けることができます。

カナダの外国投資法について:
カナダの投資法と会社法では、外国人投資家をカナダに居住する個人や法人であると定義しており、外国投資家は、現地企業と同様の権利と待遇を受けることができますが、一部の特定産業には制限があり、これらの制限は通常、カナダの株式保有構造における出資比率に関係します。制限が適用される業種には、航空輸送、電気通信、放送、金融サービスなどがあります。また、カナダ政府は、外国投資家にとって魅力的な環境を整備するために、以下の法律などを通じて、外国人投資家の権利を保護しています:

1. カナダ投資法 (Investment Canada Act):
カナダにおける外国投資を監督する法律です。国家安全保障上の懸念がない限り、外国投資を歓迎しています。外国投資審査プロセスは透明性が高く、迅速かつ効率的に行われています。

2. 外国人投資家保護法 (Foreign Investment Protection Act):
外国人投資家の資産を保護するための法律です。差別的な待遇や不当な収用から外国人投資家を保護します。国際法に基づき、外国投資家に公平な待遇を保証します。

3. 北米自由貿易協定 (NAFTA):
カナダ、アメリカ合衆国、メキシコの間で締結された自由貿易協定です。締約国間の投資を保護するための規定が含まれています。投資家対国家間の紛争解決手続も規定されています。

4. 世界貿易機関 (WTO) 協定:
カナダはWTOの加盟国であり、WTO協定に従って外国投資を保護しています。貿易関連投資措置 (TRIMs) 協定やサービス貿易に関する一般協定 (GATS) などの協定を通じて、外国人投資家の権利を保護しています。以下は、カナダにおける外国人投資家向けの保護法の具体的な例です:

外国投資審査プロセスは、国家安全保障上の懸念がない限り、外国投資を歓迎するために行われています。審査プロセスは透明性が高く、迅速かつ効率的に行われています。外国投資家保護法は、外国人投資家の資産を保護するための法律で、差別的な待遇や不当な収用から外国人投資家を保護します。また、国際法に基づき、外国投資家に公平な待遇を保証します。

NAFTAは、カナダ、アメリカ合衆国、メキシコの間で締結された自由貿易協定で、締約国間の投資を保護するための規定が含まれています。投資家対国家間の紛争解決手続も規定されています。これらの法律や協定は、カナダを外国投資にとって魅力的な国にするために設けられています。

カナダへの投資を検討している場合は、これらの法律や協定を理解することで、投資の安全性を確保することができます。

参考資料:
カナダ投資開発庁(Invest in Canada) カナダ国際貿易省

世界銀行によるカナダ金融・銀行システムに対する評価:
世界銀行は、定期的に各国の金融・銀行システムを評価する報告書「金融セクターの健全性評価 (Financial Sector Assessment Program, FSAP)」を発行しています。2023年10月に発行された最新のFSAP報告書によると、世界銀行はカナダ金融・銀行システムに対して、以下のような評価を行っております。

1. 高い健全性と監督体制:
カナダの金融・銀行システムは、Tier 1資本比率が10%以上と、国際的な基準よりも高い水準にあり、高いレベルの資本金、流動性、収益性を持っており、国際的な基準と比較しても健全な状態にあります。銀行システムは、ストレステストにも十分耐えられるだけの資本を保有しています。また、カナダ金融監督庁 (OSFI) は、リスクベースド・スーパービジョン (RBS) を導入しており、金融機関の監督業務効率化を推進しており金融システムの安定性を維持、国際的な金融システムの安定にも貢献、カナダの金融市場は、東京証券取引所と並ぶ世界第2位の規模を誇り、金融市場は、透明性が高く、情報へのアクセスも容易です。

2. 課題:
カナダの住宅価格は、近年大きく上昇しており、住宅市場のバブル崩壊が懸念されています。
家計負債も高水準であり、金融ショックに対する脆弱性が指摘されています。また、国際競争激化、すなわち国際的な金融機関との競争が激化しており、カナダの金融機関は、競争力を更に強化する必要があります。フィンテックなどの新しい技術の台頭により、金融機関のビジネスモデルは大きく変化しており、変化に対応していく必要があり、カナダ政府は、これらの課題に対応するために、住宅市場の安定化や金融機関の競争力強化などの政策を実施しています。

参考資料:
世界銀行: Financial Sector Assessment Program (FSAP) - Canada

その他・カナダの豊かな天然資源:
カナダは、石油をはじめとする豊富な天然資源を有する国です。以下、主要な資源とその埋蔵量、生産量、経済への貢献度などを紹介します。

1. 石油:
カナダは、世界第3位の石油埋蔵量を誇り、2022年の生産量は約5億1000万バレルで、米国, サウジアラビア, ロシアに次ぐ産油国です(2022年):
世界産油国シェアデータ 2022年
2. 天然ガス:
カナダは、世界第5位の天然ガス埋蔵量を誇り、2022年の生産量は約720億立方メートルでした。米国に次ぐ北米第2位のガス産出国であり、近年は液化天然ガス (LNG) の輸出も増加しています。

3. 鉱物資源:
カナダは、金、銅、ニッケル、亜鉛、ウランなど、様々な鉱物資源の埋蔵量も豊富です。金は世界第5位、銅は世界第7位の生産量を誇ります。

4. 森林資源:
カナダは、世界第3位の森林面積を誇り、豊富な木材資源を有しています。木材パルプや製紙産業が盛んで、輸出量も世界トップクラスです。

5. 水資源:
カナダは世界第7位の淡水資源を有しています。豊富な水資源は、水力発電・農業、工業に利用されています。

カナダの天然資源産業は GDPの約20%を占め、雇用創出や政府収入にも大きく貢献しています。石油・天然ガス輸出は、貿易収支の黒字化にも貢献しています。一方で、政府は天然資源開発を進めつつも、環境への配慮も重要視しています。温室効果ガスの排出削減目標を掲げ、再生可能エネルギーの開発や環境技術の導入を推進しています。

まとめ:
カナダは安定した経済、優良なビジネス環境、豊かな天然資源、高い生活の質等、投資家にとって魅力的な要素を多く備えています。投資先としてカナダを検討する際には、上記のメリットに加えて、ご自身の投資目的やリスク許容度などを考慮することが重要です。

その他 ⇒ カナダの最新教育事情等


カナダ・スタートアップビザ・プログラム:
(Canada Start-Up Visa Program):
ここ数年、各国の投資家から注目されているのが “カナダ・スタートアップビザ・プログラム” であり、一定の資産を保有、学歴・ご経歴を持った起業家・投資家の方で “新ビジネスアイデア・プラン” を持った方々を対象とし、カナダ政府が認可したビジネスインキュベーターと連携、短期間で “就労ビザ” 認可、以降はビジネス結果の成否にかかわらず、20-32ヶ月程度でカナダ永住権が認可されるプログラムです:
カナダ・スタートアップビザ・詳細
カナダ法律事務所画像イメージ


= 過去記事・投資移民プログラム受付再開の情報 =
(01-2024)
2020年8月17日、ケベック州議会で野党 Gaétan Barette 氏と州移民局 Nadine Girault氏・Benoît Dagenais 氏との間のカナダ移住・投資移民プログラム(QIIP)に関する質疑応答の中で、Dagenais 氏は受付再開に向け予算を確保していることを認めておりました。その後、三年以上の審議期間を経て新基準の策定が完了しました ⇒ 投資移民プログラム概要


= 過去記事・投資移民プログラム関連 =
(12-2023)
カナダ投資永住権プログラムは 2019年8月21日に受付終了、受付再開は 2024年1月以降に延期されております。審査基準についても永住権認可条件の追加・修正について引き続き審議されております。投資永住権プログラムは、欧州・豪州・ニュージーランド・米国等でも運用されておりますが、結果的に税法等の法令順守から外れるケースも散見されており批判の対象となることがあります。

投資永住権プログラムには否定的な意見もありますが、プログラムによる投資マネーは各国の経済成長に多大な貢献をしてきており、一方では自国の政治的状況により資産管理が困難であるケース、家族の将来・子息達の為により良い教育環境を必要とする場合等、投資家にとっても大きなメリットがあるプログラムです。中でもカナダは、高度な金融・経済インフラが整備されており、何よりも安定した政治システム、多様な投資機会へのアクセス、競争力のある経済環境を兼ね備えた投資先として高く評価されております。

カナダ投資永住権プログラムは投資家から提出される資産証明・税務申告記録・無犯罪証明の書類審査を確実に実行しており、2022年9月以降の運用にあたっても、デューデリジェンス、マネーロンダリング対策、投資家の出身国の個別の事情等への配慮を踏まえたバランスのとれた審査基準運用となることが期待されております。

カナダ移住 参考リンク

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